この間、元教え子にたまたま会いまして、ちょっと会話をしました。
彼女は高校時代、英語は好きではなく苦手でもあったのですが(それもかなり)、先日会ったとき、なんと、オンラインの英会話のレッスンを受けていると言うではありませんか。どうして英会話をやり始めたのか詳しくは聞きませんでしたが、英語で話したい気持ちは強いようです。
でも、残念なことに、講師の英語がほとんど聞き取れないばかりか、こちらの言うこともちゃんと伝えられなくて、かなり苦戦しているということでした。
これは、英会話を始めようと思っている人、みんなに共通して言えることですが、ただ英語で会話する時間を作るだけでは英会話はできるようにはなりません。学生時代に英語をちゃんと勉強してこなかった人はなおさらです。
Contents
英会話初心者にやって欲しいこと
英語が苦手な人がやってしまいがちなのが、単語を日本語と同じ順番に並べてしまうことなんです。そうすると、英語と日本語は文の構造(文法)が全然違うので、言いたいことがなかなか通じなくなってしまうんですよ。
日本語は、主語や述語動詞がめちゃくちゃに並んでいたとしてもたいてい意味は通じるのですが、英語は語順が大切な言語なので、ちゃんと文法に沿って単語が並んでいないとダメなんです。
ある程度の文法を身につける

ですので、英会話を身につけたいのなら、まずやって欲しいのがある程度の文法を身につけること。自分でできるなら本を買ってきて勉強すればいいですし、一人では難しいと思ったら、スクールなどで先生に聞く。
単語は、単語帳を買って覚えるのがいいですが、単語帳だと覚えられないと言う人は、文法を学ぶ過程で問題文に出てきたものを覚えていってもいいと思います。
単語帳を買うなら、語句のまとまり(チャンク)で覚えられるものだとすぐ英作文や英会話で使えるので便利です。
ある程度の文法とは
文法事項は、大きく分類すると下のようになりますが、12.関係代名詞まで理解しているとかなり言いたいことが伝えられるようになります。(完璧でなくてもOK)
- be動詞+過去形
- 文型・一般動詞(SV, SVC, SVO, SVOO, SVOC)
- 疑問詞
- 進行形
- 助動詞
- 完了形
- 分詞
- 不定詞
- 動名詞
- 受動態
- 比較
- 関係代名詞
実践!次の日本語を英語にしてみよう
英会話を始めたばかりの頃は、たいてい、どこに住んでいるか、どこで働いているかなど、自分について話したり、家族や友達のことについて説明する練習が多いと思いますが、次の日本語を英語にできますか?
実はこれ、英語にしてみるととても簡単なんですが、初心者は意外とできない人が多いんですよ。
- 私の一番好きな食べ物は寿司です。
- 私には姉妹が二人います。
- 二人とも背が高いです。
- 私は旅行が好きです。
- 私は早起きが苦手です。
- 私はたいてい夜11時頃に寝ます。
- 私は犬を飼っています。
- 私の妹は髪が長いです。
- 彼女はよくテレビを見ます。
- 私は友達と時々電話で話します。
(解答は下の方にあります)
まずは文型をしっかり頭に入れておく
簡単な英文を作ることができないのは、英語の基礎となる文法がよくわかっていないから。これにつきます。上に記載した12までの文法事項、特に文型をちゃんと理解していなければいけません。多くの高校生はここらへんから拒否反応を示し始めます・・・(;´Д`)
文型には第1文型から第5文型までありますが、実は上の例文は、第3文型まで知っていれば英文が作れちゃうんです。
ここでは第3文型まで簡単に説明しておきますね。
第1文型(SV)
主語(S)と動詞(V)だけが文の骨格になり、基本的にS⇒Vの順番で並びます。この文型をとれる動詞は、be動詞とわずかな一部の動詞(go, swim, runなど動きを表すものが多いですね)だけです。
例:I swim in the river.「私は川で泳ぎます」
注意:“in the river”は、文の要素として考えません。場所を表しているだけなので、それがなくても文として成立するんです。
第2文型(SVC)
基本的にS⇒V⇒Cの順番で並びます。Cは補語と言って、この文型の場合、主語がどんなものなのか説明になっています。
例:She became a teacher.「彼女は先生になった」
彼女は先生ですので、C (a teacher)は、S (She)がどんな人なのか説明になっていますよね。
be動詞のところで出てきた”He is smart.”もこの文型ですね。
この文型はS⇒V⇒Cとそろって文が完成するので、Cが欠けることはありません。
だって、×She became.「彼女はなりました」 ・・・え?!何に??となって、とても気持ちが悪いです。
第3文型(SVO)
基本的にS⇒V⇒Oの順番で並びます。Oは目的語と言って、動詞の行為をうける対象となります。
例:I like music.「私は音楽が好きだ」
この例文の場合、musicが目的語ですが、likeの対象になっていますよね。
この文型も第2文型と同じで、目的語が欠けることはありません。S⇒V⇒Oとそろって文が完成します。
日本語で「~をどうする」と言いたいときは、この文型になりますね。「~を」にあたるのが目的語。
ご飯を食べる、本を読む、テレビを見る、など。
解答
ということで、先ほどの例文の解答例はこちら。
- My favorite food is Sushi.
- I have two sisters.
- Both of my sisters are tall.
- I like traveling.
- I don’t like getting up early.
- I usually go to bed at about eleven.
- I have a dog.
- My sister has long hair.
- She often watches TV.
- I sometimes talk with a friend on the phone.
(これは私だったらこう言うな、というあくまで解答例です。)
どうですか?簡単な構造ですよね。
まとめ
英会話初心者は、基本的な文法事項(上記1~12まで)を身につけることが必要。特に5文型をしっかりと頭に入れておくこと。英語で大切なのは語順!日本語の語順に引きずられて文を作ることのないようにしてくださいね。
私の元教え子も、あれからちゃんと文法を勉強してくれてたらいいな~。
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